ベンチマーク問題

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発生・伝播・遡上
[理論]線形分散波理論による2次元水平床上の津波伝播
[理論]一様斜面上に対する津波遡上
[実験]断面水路によるソリトン分裂波の水理実験

[理論]線形分散波理論による2次元水平床上の津波伝播
 概要
2次元水平床上を伝播する津波に関して、特定の時刻における水位の空間分布をCarrier(1991)の解析解から求めた。線形分散波理論(波長が短く後続波が分裂する場合)と線形長波理論(波長が長い非分散の場合)の2種類の解を提供しており、これらは数値モデルの再現性の確認等に利用することができる。
 参考文献
CARRIER, G. F.(1991) : "Tsunami propagation from a finite source", in Proc. 2nd UJNR Tsunami Workshop, NGDC, Hawaii, pp.101-115. 論文レビュー
SHIGIHARA, Y. & FUJIMA, K.(2014) : An adequate dispersive wave scheme for tsunami simulation, Coast. Eng. J., 56, 1450003 [32 pages], DOI : 10.1142/S057856341450003X. 論文レビュー
GOTO, C., OGAWA, Y., SHUTO, N., and IMAMURA, F.(1997) : IUGG/IOC TIME Project, Numerical method of tsunami simulation with the Leap-frog scheme, UNESCO, pp.126. 論文レビュー
 詳細内容とデータ一式
ファイル : 線形分散波理論による2次元水平床上の津波伝播(約0.3MB)
[理論]一様斜面上に対する津波遡上
 概要
一様斜面上に対する津波遡上のベンチマーク問題は、Carrier et al.(2003)による初期値問題の解析解がISEC(Inundation Science & Engineering Cooperative)のWebページ上で公開されている。汀線位置および流速の時間変化、特定の時刻における水位と流速の空間分布(波形)の数値解を求め、解析解と比較することが可能である。
 参考文献
GEORGE F. CARRIER, TAI TEI WU and HARRY YEH(2003): Tsunami run-up and draw-down on a plane beach, Journal of Fluid Mechanics, Vol.475, pp.79-99, DOI : https://dx.doi.org/10.1017/S0022112002002653.
 詳細内容とデータ一式
ISECのWebページ : http://isec.nacse.org/workshop/2004_cornell/bmark1.html

[実験]断面水路によるソリトン分裂波の水理実験
 概要
岩瀬ら(2001)による浅海域を伝播する津波を対象とし、非線形分散波モデルの検討を行うために実施した波状段波(ソリトン分裂波)と砕波に伴う水位減衰とその後の過程を対象とした断面水路による水理実験である。提供データは、波高計による水位時系列データおよび砕波点(水位と位置)である。 論文レビュー
 参考文献
岩瀬浩之、深澤雅人、後藤智明(2001): ソリトン分裂波の砕波変形に関する水理実験と数値計算、海岸工学論文集、Vol.48、pp.306-310.論文レビュー
 詳細内容とデータ一式
ファイル : 断面水路によるソリトン分裂波の水理実験(約1.3MB)